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送電設備のドローン点検とは?可視・熱画像で見る実務ポイント

送電設備のドローン点検とは?可視・熱画像で見る実務ポイント

Writer: SensBase
SensBase
Sep 15
5 min read

送電鉄塔、電線、碍子、接続部などの設備点検では、高所作業、広い巡視範囲、記録の属人化が課題になります。ドローンを使うと、地上から見えにくい箇所を離れた位置から撮影し、可視画像や熱画像を点検記録として残しやすくなります。ただし、設備点検で重要なのは「飛ばすこと」ではなく、後から比較できる品質で安全にデータを取得することです。

 

送電鉄塔と電線をドローンで撮影し可視画像と熱画像を点検記録へ整理する流れ

 

 

この記事でわかること

 

  • 送電設備ドローン点検で確認する対象

  • 可視画像と熱画像の役割

  • 飛行計画と撮影条件の考え方

  • PoCで確認すべき記録品質

  • 関連機器を短期評価するときの注意点

 

送電設備点検でドローンを使う目的

送電設備の点検では、鉄塔部材、ボルト、碍子、電線、接続部、周辺植生など、多くの対象を広範囲に確認する必要があります。従来の目視巡視や高所作業では、確認できる角度や記録量に制約が出る場合があります。ドローンは上空や側面から対象へ近づき、画像として記録を残せるため、点検作業の効率化や再確認に役立ちます。

一方で、送電設備は公共性が高く、飛行ルート、安全距離、関係者調整、気象条件、電磁環境などの確認が欠かせません。この記事では法規や個別設備の運用基準を断定せず、技術PoCで整理すべき撮影・記録の観点に絞って説明します。

 

可視画像と熱画像の役割

可視画像は、腐食、変形、破損、異物、汚れ、植生接近など、目で見える異常の記録に向いています。ズーム機能を使える機材では、対象へ過度に接近せずに細部を確認しやすくなります。撮影時は対象名、位置、角度、距離感を後から追えるように、撮影順序とファイル管理を決めておくことが大切です。

熱画像は、接続部や部材の発熱傾向を確認する補助情報として使われます。熱画像は便利ですが、外気温、日射、風、負荷状態、撮影角度、放射率設定などの影響を受けます。温度の数字だけで異常を断定するのではなく、同条件での比較、左右差、経時変化、可視画像との照合を重視します。

 

比較表

観点: 主な用途 / 可視画像: 外観、損傷、腐食、異物確認 / 熱画像: 発熱傾向、温度分布の確認

観点: 強み / 可視画像: 状態を説明しやすい / 熱画像: 目視では分かりにくい差を見つけやすい

観点: 注意点 / 可視画像: 角度、ブレ、逆光、解像感 / 熱画像: 日射、風、負荷、設定条件

観点: 記録のコツ / 可視画像: 対象と位置を紐づける / 熱画像: 可視画像とセットで保存する

 

飛行計画で決めること

PoCでは、まず点検対象を「鉄塔全体」「碍子周辺」「接続部」「電線」「周辺植生」のように分け、各対象で必要な画像の粒度を定義します。全体写真だけでは詳細確認に不足し、詳細写真だけでは位置関係が分からなくなるため、広域、対象別、詳細の三段階で撮る設計が有効です。

飛行計画では、撮影方向、順序、高度、離隔、重複率、天候条件、バッテリー交換、離着陸場所、立入管理、通信状況を事前に確認します。特に送電設備では、周囲の安全確保と関係者の運用ルールが優先されます。実際の点検では、対象設備の管理者や関係者の基準に従ってください。

 

【ポイント】 ドローン点検の品質は、機体性能だけでなく「同じ対象を次回も同じように撮れる設計」で決まります。比較可能な撮影順序と命名ルールを先に作ります。

 

 

PoCで確認したい記録品質

 

  • 鉄塔や部材の位置と画像ファイルを後から紐づけられるか

  • 可視画像と熱画像を同じ対象単位で比較できるか

  • ブレ、ピント、逆光、露出不足が点検判断を妨げないか

  • ズーム撮影時に対象の位置関係が分かる全体写真も残しているか

  • 同じルートを再飛行したときに比較できる構図になるか

  • 点検結果を報告書や台帳へ転記しやすい形式で整理できるか

点検PoCでは、最初から全線を対象にするより、代表区間や代表鉄塔を選び、撮影手順、ファイル命名、レビュー方法、報告フォーマットを固める方が現実的です。画像を大量に撮るだけでは確認工数が増えるため、どの画像が判断に使われたかを残す仕組みも必要です。

 

関連機器

Sensbaseでは、研究開発・PoC・実証実験向けにDJI Zenmuse H30Tなどドローン点検関連機器のレンタルをご案内しています。送電設備点検の評価では、可視・熱画像の取得だけでなく、撮影計画、記録整理、比較方法まで含めて検証することをおすすめします。

 

 

よくある質問

 

ドローン点検だけで異常判定できますか?

画像や熱画像は判断材料になりますが、異常判定には設備条件、負荷状態、過去記録、専門点検の基準が必要です。PoCでは、判定の自動化より先に記録品質と比較可能性を確認します。

 

熱画像はいつ撮影しても同じ結果になりますか?

同じにはなりません。日射、風、外気温、負荷状態、撮影角度などの影響を受けます。比較する場合は条件をそろえ、可視画像とセットで確認します。

 

送電設備点検でLiDARは必要ですか?

用途によります。周辺植生や距離関係、3D記録を重視する場合はLiDARが役立つことがあります。外観や発熱傾向の確認が主目的なら、可視・熱画像の品質が先に重要になります。

 

まとめ

送電設備のドローン点検では、可視画像と熱画像を使って高所や広範囲の対象を記録しやすくなります。ただし、価値を出すには、対象ごとの撮影粒度、飛行計画、ファイル管理、比較方法を事前に決めることが重要です。PoCでは、代表区間で再現性のある撮影とレビュー手順を確立してから範囲を広げると、実運用につながりやすくなります。

Sensbaseでは、研究開発・PoC・実証実験向けにドローン点検関連機器のレンタルをご案内しています。短期間の評価や導入前検証をご検討の場合は、お気軽にお問い合わせください。

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