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熱画像のトレンド管理とは?設備保全PoCで温度変化を見る基本

熱画像のトレンド管理とは?設備保全PoCで温度変化を見る基本

Writer: SensBase
SensBase
Oct 9
5 min read

サーマルカメラを使った設備点検では、1回の撮影で「温度が高い場所」を見つけるだけでなく、同じ対象を同じ条件で撮影し、時間とともにどう変わるかを見ることが重要です。負荷状態、周囲温度、撮影距離、放射率設定が変わると見え方も変わるため、設備保全PoCでは熱画像のトレンド管理を前提に評価設計を行います。

 

熱画像トレンド管理で設備の温度変化と点検条件を記録する概念図

 

 

この記事でわかること

 

  • 熱画像を時系列で比較する理由

  • 温度値だけでなく撮影条件を残す重要性

  • 設備保全PoCで見るべき温度差と変化量

  • ハンドヘルド、固定式、ドローン熱画像の使い分け

  • レンタル機器で熱画像点検を検証するときの進め方

 

単発の温度値だけでは判断しにくい

熱画像は、電気設備、配管、モーター、軸受、盤内部、外壁、太陽光設備などの状態を可視化するのに役立ちます。ただし、1枚の熱画像だけを見ても、その温度が正常なのか異常なのかを判断しにくい場合があります。設備の負荷、周囲温度、運転時間、撮影角度、表面材質によって温度表示は変わるためです。

トレンド管理では、同じ対象をできるだけ同じ条件で撮影し、過去画像や点検メモと比較します。絶対温度だけでなく、隣接部品との温度差、左右差、前回との差、負荷条件との関係を見ることで、異常候補を説明しやすくなります。

 

撮影条件を残すことが再現性につながる

熱画像点検では、撮影した画像そのものだけでなく、撮影条件の記録が重要です。撮影距離、角度、対象の負荷状態、周囲温度、放射率設定、反射しやすい表面、風や日射の影響を残しておくと、別の日の画像と比較しやすくなります。

同じ設備でも、点検者が変わる、撮影位置が変わる、負荷が変わると、画像の見え方が変わります。PoC段階では、完璧な運用ルールを作るよりも、まず「どの条件を固定すべきか」「どの情報がないと比較できないか」を洗い出すことが大切です。

 

比較表

記録項目: 撮影条件 / 見る理由: 画像比較の再現性を上げる / 記録例: 距離、角度、場所、対象ID

記録項目: 運転条件 / 見る理由: 温度変化の前提をそろえる / 記録例: 負荷、稼働時間、周囲温度

記録項目: 熱画像 / 見る理由: 異常候補と変化を確認する / 記録例: 温度差、ホットスポット、過去画像

記録項目: 作業メモ / 見る理由: 判断理由を残す / 記録例: 清掃、交換、再点検、注意箇所

 

ハンドヘルド、固定式、ドローンを使い分ける

熱画像点検の方法はひとつではありません。ハンドヘルドサーマルカメラは、設備の近くで詳細を確認する用途に向いています。固定式サーマルカメラは、同じ対象を継続監視したい場合に検討されます。ドローン搭載カメラは、高所や広い範囲、太陽光発電設備、屋外設備の確認で有効な場合があります。

機器を選ぶときは、対象の大きさ、距離、設置可否、点検頻度、必要な記録方法を整理します。PoCでは、最初から本番運用を決め打ちせず、どの方式なら同じ条件で継続比較できるかを確認します。

 

【ポイント】 熱画像点検では、単発の最高温度ではなく、同じ対象を同じ条件で見たときの変化量と判断理由を残すことが重要です。

 

 

設備保全PoCで確認したいこと

設備保全で熱画像を使う目的は、画像を撮ること自体ではなく、異常候補を早く見つけ、再点検や保全判断につなげることです。そのため、PoCでは「どの温度差を注意対象とするか」「再点検の条件は何か」「作業メモをどこに残すか」を決めておくと運用に近い評価になります。

また、熱画像だけで原因を断定しないことも重要です。電気設備なら負荷電流や接続状態、機械設備なら運転条件や振動、屋外設備なら日射や風など、周辺情報と合わせて確認します。熱画像は強い判断材料になりますが、他の点検情報と組み合わせることで説明力が上がります。

 

  • 対象設備と撮影位置を固定する

  • 負荷状態、周囲温度、撮影時刻を記録する

  • 隣接部品との温度差や前回との差を見る

  • 異常候補は作業メモと写真で残す

  • 再点検、清掃、交換後の画像も同じ条件で保存する

 

関連機器

Sensbaseでは、研究開発・PoC・実証実験向けに、FOTRIC Fixed Mount Thermal Camera、FOTRIC P7、FOTRIC V7、DJI Zenmuse H30T など熱画像関連機器のレンタルをご案内しています。設備保全用途では、撮影方法だけでなく、記録項目、比較条件、再点検フローまで含めて検証することが重要です。

 

よくある質問

 

熱画像の最高温度だけを記録すれば十分ですか?

十分でない場合があります。最高温度だけでなく、対象の負荷状態、周囲温度、撮影条件、隣接部品との温度差、前回との差を見ることで判断しやすくなります。

 

毎回同じカメラを使う必要がありますか?

比較の再現性を高めるには、できるだけ同じ機器、同じ設定、同じ撮影条件で記録する方が扱いやすくなります。機器を変える場合は、その条件変更も記録します。

 

固定式サーマルカメラはどんなときに検討しますか?

同じ対象を継続的に監視したい場合や、点検頻度を高めたい場合に検討対象になります。ただし、設置位置、視野、環境条件、記録方法をPoCで確認することが重要です。

 

まとめ

熱画像のトレンド管理では、1回の温度値ではなく、同じ対象を同じ条件で継続比較することが重要です。撮影条件、負荷状態、周囲環境、作業メモを熱画像とセットで残すことで、設備保全PoCの判断材料が整理しやすくなります。

Sensbaseでは、研究開発・PoC・実証実験向けに熱画像関連機器のレンタルをご案内しています。短期間の評価や導入前検証をご検討の場合は、お気軽にお問い合わせください。

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